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ホイアン世界遺産観光はここからはじまる。「日本橋」

ダナン旅行に来たら多くの人が訪れる世界遺産ホイアン。日本とも縁深い歴史を持つため、町を歩いていると、どことなく繋がりを感じることもあるでしょう。

そんな旧市街の中心に建つのが「日本橋」と呼ばれる屋根付き橋。ホイアンの象徴ともされ、多くの旅行者はこの橋を拠点に観光を始めます。

アクセス

IMG_1897.jpg外観

場所はホイアン旧市街の中心。グエンティミンカイ通りとチャンフー通りの間にかかり、下を流れる川はそのままトゥボン川へと流れていきます。

目抜き通りであるチャンフー通りやバクダン通りとつながっているため、名実ともにここが旧市街の中心。同行者とはぐれた場合は、ここで待ち合わせするといいかもしれません。

入場券が必要

IMG_1895.jpgチャンフー通り方向の出入口

日本橋に入るためには、原則入場券が必要です。入場券は旧市街要所に窓口が設置され、そこで5枚綴りのチケットを購入することができます。

ただし、日本橋はチャンフー通りとグエンティミンカイ通りの行き来にも利用しますので、「見学ではなく、単に橋を渡るため」であれば、チケットは必要としません。しかし、この判断は係員によって異なる様子。橋を渡ろうとする観光客を漏れなくとめてチケットを切る人もいれば、「ただ渡るだけだったらチケット必要ないよ」といってくれる人もいるようです。もしただ渡るだけなら、カメラやガイドブックはバッグに隠しておくのがいいでしょう。

日本橋の概要

DSCN0072.jpg日本橋内部の様子

日本橋は1593年に造られた屋根付き橋。このころホイアンは日本や中国、オランダなどと交易をしていて、毎日多くの貿易船がここトゥボン川を往来していました。

木材と釘で作られた橋は、かなり頑丈に造られていることが分かり、これは地震が多い日本人が「地震にあっても大丈夫なように」という願いが込められたそう。

出入口を見守る犬と猿の像

DSCN0068.jpg犬の像

橋の全長は約15メートルほど。見学する場所は少なく、中央に立つ祠と橋からうかがえるトゥボン川くらい。出入口傍に安置されている犬と猿の像は、「申年に建築がはじまり、戌年に終わった」ことを意味していると言われています。

当時ホイアンには1000人規模の日本人が暮らしていて、日本人町がこの旧市街にあったと言われています。当時ホイアンは治外法権が認められていたらしく、日本人町、中国人町とそれぞれが交流していました。

DSCN1479.jpg申の像

日本橋を中心にして、東にチャンフー通り、西にグエンティミンカイ通りが延びていて、そのいずれかに日本人町と中国人町があったとされる説が有力。

日本人は江戸で鎖国が実施される1630年代まで住んでいて、それ以降はほとんどの日本人は帰国。ホイアンも徐々に衰退の一途をたどっていくことになります。

不定期にイベントも開催

IMG_8536.jpgアオザイショー

ホイアン自治体のイベントやテレビのCM、PV撮影など、ホイアン旧市街はさまざまな場面で舞台として利用されます。写真上のこちらはアオザイイベント。美しい民族衣装を着たアオザイ女性が十数人並んで日本橋傍を行進。

一般の人も自由に撮影することができたので、観光客は大盛り上がり。

IMG_2304.jpg夜のホイアンは非常に美しい

夜の18時から22時まで、日本橋のライトアップを見学することができます。青や紫に変わる日本橋はとても幻想的。また、傍では灯篭流しをする観光客や、ボートに乗ってブライダル写真を撮る新婚もよく見かけます。

ホイアンの日本橋はベトナム人にとっても美しくノスタルジー香る場所。この日本橋はベトナムの2万ドン札にも描かれているほどです。名実ともにベトナムの誇る文化遺産となります。その遺産を日本人が設計したというのは、非常に感慨深いものがありますね。

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名称:日本橋(来遠橋)
住所:Tran Phu St
営業時間:7:00~18:00

著者プロフィール

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ペンネーム: サイゴンの便り
学生時代にベトナムの民話と民族を研究して以来、毎年一回はベトナム旅行を楽しむように。そして、2011年に念願だったベトナムへの移住が決定。現在はトラベルライターとして、ベトナム各地の観光情報を読者にお届けしています。旅行者が寄り付かないようなローカルエリアに住んでいるので、毎日のんびりとした素朴な時間をおくっています。趣味はバドミントン。

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