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PHトラベルスタッフがおすすめする北部・中部・南部の一押し観光地!

PHトラベルは現地旅行会社として、北部ハノイ、中部ダナン、南部ホーチミンの3都市に拠点を置いて、現地で日本人旅行者の滞在を手厚くサポートしています。

今回は、そのPHトラベルの日本人スタッフの方に、ベトナムでぜひともおすすめしたい観光地を3つの地方に分けて教えてもらいました。いずれもベトナムの自然や歴史を体感できる観光地なので、初めてのベトナム旅行者、および2回目以降の旅慣れた方にもおすすめできます。

北部一押し観光地:少数民族との交流も「サパ」

women-3059704_1920.jpg少数民族の生活の様子

まずは北部から。ハノイ旅行者の8割以上は訪れると言われているのが、言わずと知れた世界遺産のハロン湾。しかし、これは少しありきたり。そこで、PHトラベルの日本人スタッフがすすめてくれたのが、「サパ」。

中国との国境に面した「ラオカイ省」と呼ばれる省の中にある町で、ここでは複数の少数民族が暮らしていて、その一部は山の麓に降りてきて、旅行者や現地のベトナム人に民芸品を売って商いしています。

sapa-1015835_1920.jpg美しい棚田の風景

サパまでは寝台列車かバスで行くのが常套手段。寝台列車は情緒があって旅好きが選びがちですが、現在出ているのは夜行列車のみなので、おすすめはバス。所要時間は約6時間程度。日帰りは厳しいですが、1泊2日から楽しむことができます。

サパに到着したら、市街地のマーケットで少数民族から民芸品を買うこともできますし、オプショナルツアーに参加して、トレッキングや少数民族の自宅でホームステイなどをして楽しむことができます。いずれも日本では体験できない非常に貴重な時間を過ごすことができます。

visitors-3371449_1920.jpgバイクで山を駆けのぼる

サパは旅慣れた人や在住者にとってはバイクのツーリングコースとしても知られています。また、中国の国境を超えることもできますので、ここに訪れる旅行者の旅の目的は本当にさまざま。

ただ、初めてベトナムに来る方や、あまり海外旅行の経験がなく、定番どころを押さえる楽しみ方を希望される場合は、先に説明したサパを歩いたり、現地ツアーに参加するのが王道。何日もいるようなところでもないので、1泊2日のスケジュールを組めばいいでしょう。

中部一押し観光地:4億年前に遡る!「フォンニャケバン」

Phongnhatourism.jpgⒸWikimedia

中部地方はダナンやホイアン、フエといった地方都市が観光の中心となります。その中部地方ですが、年々じわじわと注目を集めているのが、「フォンニャ=ケバン国立公園」です。2003年に世界遺産に登録されたのがきっかけで、政府自治体が積極的に観光誘致を政策しています。ただ、こちらはまだまだ調査段階で、入れる敷地や探索できる洞窟は制限されています。

フォンニャ洞窟やティエンドン洞窟といった鍾乳洞が有名ですが、これらに行くにはフエから4時間以上かかるため、おすすめは道中にあるドンホイという町に立ち寄って一泊すること。もしドンホイに立ち寄らないで行くと、フォンニャ洞窟とティエンドン洞窟どちらか一つしか時間的に見学できません。

Phongnhakebang2.jpgⒸwiki

こちらの国立公園は8万6000ヘクタールという広大な面積。日本の琵琶湖が約6万7000ヘクタールなので、それをはるかに凌ぐ広さです。いまもなお876種の動物が生息していて、未発見の新種も多くいると言われています。

この巨大な国立公園の敷地内にあるのが、フォンニャ洞窟やティエンドン洞窟。他にもいくつか洞窟が一般開放されていますが、ツアーで見学できるメジャーな洞窟がこの2つとなります。

1200px-Động_Thiên_Đường.jpgⒸwiki

写真上のこちらはティエンドン洞窟。天国の洞窟と名付けられた美しい鍾乳洞です。この鍾乳洞が形成されたのは4億年前といわれていて、アジア最古のカルスト地形となります。世界各国の研究者や調査団がいまもなお発掘調査を行っていて、年々公開範囲は広くなっている様子。

自力で行くのは難しい距離となるので、ダナンもしくはフエからツアーに参加するのがおすすめ。また、9月から11月は豪雨が続くため、日によってはツアーが中止することも多々あります。できれば乾季の3月から8月くらいに行くのがおすすめです。

南部一押し観光地:ベトナム戦争の歴史を体験「クチトンネル」

IMG_7892.jpgクチトンネル敷地内

南部はホーチミンが観光の中心都市。ホーチミンの市内観光だけでも数日の滞在ならあっという間ですが、大都会から少し離れて、自然を体験したいという方におすすめなのが、こちらの「クチトンネル」。ホーチミン郊外のクチ県にある観光地で、市内中心から車で1時間程度の場所にあります。

自力で行くのは乗り換えがあるので少々困難。また、ここは歴史遺産なので、ツアーに参加してガイドによる説明を受けるのがベターといえます。

IMG_8365.jpgブービートラップが活躍した戦争でもある

クチトンネルが掘られたのはフランス統治時代で、ベトナム戦争よりも前。ただ、実際活躍したのは、ご存知の方も多いかと思いますが、ベトナム戦争中(1960~1975年)となります。トンネルの全長は250kmに及ぶとされ、カンボジアの国境傍まで伸びていたとされています。現在はその一部が一般公開されていて、いくつかのトンネル内部を探索したり、敷地内に設営されているブービートラップや、地雷を踏んで動けなくった実物の戦車などが展示されています。

戦争関連の博物館などは世界各地にありますが、クチトンネルのように、実際陸上で展開されたゲリラ戦争の跡地をそのまま観光地にしている例はそれほど多くありません。子供や大人の歴史学習にも最適な観光地です。

IMG_8393.JPG奇襲攻撃の穴

クチトンネルを紹介するガイドブックなどでよく見かけるこちらの写真。こちらは当時の奇襲用の穴。ベトナム兵が穴に隠れ、敵の背後から奇襲することができます。米軍もこの穴の存在は知っていましたが、当時の穴の大きさは小柄なベトナム人が入れるほどのサイズで、大柄な米軍は中にもぐることができませんでした。

このような地の利を活かした戦術はシンプルながらも確実に米軍を苦しめることとなり、結果米軍は最後までクチトンネルを攻略することはできず、撤退を余儀なくされました。ツアーに参加すると、このような説明を詳しく受けることができます。ここで紹介したサパやフォンニャ洞窟よりは知名度が高く、ホーチミン観光の定番にもなっているので、日本にいるうちから事前に申し込むのもおすすめ。もちろんPHトラベルでも申し込むことができます。

>>クチトンネルツアー

初心者も旅慣れた方にもおすすめの観光地

今回紹介した北部サパ、中部フォンニャケバン、南部クチトンネルは、いずれも旅の初心者から旅通の人まで楽しむことができます。サパとフォンニャケバンは1泊2日から、クチトンネルは半日で回ることができます。

ベトナム旅行では、市内観光にプラスして1都市郊外を含めてほしいところ。旅の幅が広がるとともに、充実度、満足度も満たされることでしょう。

著者プロフィール

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ペンネーム: サイゴンの便り
学生時代にベトナムの民話と民族を研究して以来、毎年一回はベトナム旅行を楽しむように。そして、2011年に念願だったベトナムへの移住が決定。現在はトラベルライターとして、ベトナム各地の観光情報を読者にお届けしています。旅行者が寄り付かないようなローカルエリアに住んでいるので、毎日のんびりとした素朴な時間をおくっています。趣味はバドミントン。

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