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ラック湖の畔にあるエデ族の村「ブオンジュン村」

今回紹介するブオンジュン村は、ラック湖の畔にある小さな村。100m程度の一本道で、その両脇には少数民族の家屋が並び、そこに暮らす人々の生活ものぞくことができます。

今回は世界でも稀にみる不思議な村、「ブオンジュン村」をご紹介します。

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アクセス

IMG_5786.jpgブオンジュン村の入り口

ブオンジュン村はラック湖のすぐ傍。ラック湖傍には観光客が宿泊するゲストハウスやゾウ乗り体験ができる観光施設があります。その施設を背後に左方面へ3分も歩けば到着。入口は施設からも見えていますので、とても近いです。

観光客向けスポットもある

IMG_5839.jpgお土産店

ブオンジュン村はラック湖観光の外国人旅行客も多く訪れるため、通り沿いには御覧のようなお土産店やちょっとしたレストランもあります。お土産店では少数民族の作った民芸品の数々を手に取ることができます。

IMG_5842.jpgホームステイもできる

また、ブオンジュン村ではホームステイを受け入れている家もあります。ここまで積極的に外部の人間を受け入れてくれる少数民族も珍しいですよね。時間がある方は是非体験を。ダクラック省の少数民族はロングハウスと呼ばれる独特の家屋で暮らしていて、ホームステイ先では旅行者もそのロングハウスの中で寝泊まりすることができます。

少数民族の暮らしを垣間見る

IMG_5814.jpgロングハウスが並ぶ

ブオンジュン村は直線100mほどの短い通り。この両脇には少数民族が暮らすロングハウスや先ほどのお土産店などが並んでいて、突き当りはラック湖を望むことができます。子供たちが駆け回っている姿や敷地内で家畜を飼育している様子、コーヒー栽培をしている様子など、彼らの普段の生活を覗くことができます。

IMG_5836.jpg仕事の手伝いをする子供

ここで暮らす少数民族の人たちは、主にコーヒー花の栽培やメディカルプラントと呼ばれる、いわゆる漢方の薬草の栽培をして生計を立てています。また、主な家畜は水牛とイノシシで、食用はもちろん、農業には必要不可欠な家族の一員として活躍しています。

世界でも稀にみる少数民族の村

IMG_5787.jpgエデ族の子供

ここだけではないのですが、ダクラック省に点在する少数民族の村のいくつかは、世界的に見ても非常に稀な村として研究対象となっています。このダクラック省には20の少数民族が暮らしていると言われていて、その大半を占めるのはエデ族、ムノン族、ムオン族、ザライ族となります。

IMG_5797.jpg高床式住居が普通

その中でもこの地先住民として知られているのがエデ族。このブオンジュン村はエデ族の村として知られていますが、近隣にはムノン族の村もあり、また一部のムノン族はこのブオンジュン村にも暮らしています。

普段は決して垣根を越えない少数民族同士。言語も異なりますし、文化、習慣、伝統すべてが違い、交わることは基本的にありません。しかし、ここではエデ族とムノン族の2つの一族が一つの村で共存しています。

IMG_5811.jpg富裕層の家はロングハウスも非常に清潔感がある

ただし、どうやら序列のようなものも存在するようです。例えば、2つの民族間の言語は、序列としてはエデ族が上。つまり、エデ族とムノン族との会話はエデ語でやりとりされます。ちなみに、エデ族とベトナム人の会話はベトナム語となります。

不思議な少数民族の世界

ラック湖の畔にあるブオンジュン村は、世界でも貴重な2つの少数民族が暮らす村。また、ロングハウスのような独特の民族家屋を間近で見れるのは、貴重な体験。是非ラック湖観光の際は、ブオンジュン村にも足を運んでみてください。

著者プロフィール

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ペンネーム: サイゴンの便り
学生時代にベトナムの民話と民族を研究して以来、毎年一回はベトナム旅行を楽しむように。そして、2011年に念願だったベトナムへの移住が決定。現在はトラベルライターとして、ベトナム各地の観光情報を読者にお届けしています。旅行者が寄り付かないようなローカルエリアに住んでいるので、毎日のんびりとした素朴な時間をおくっています。趣味はバドミントン。

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