初めてホーチミンに訪れた方は、その都会ぶりに少なからず驚くことでしょう。ガイドブックでは大自然に覆われた風景や、メコン川の様子、ノンラ―（菅笠）を被った行商や白いアオザイを纏った女子高生がクローズアップされていることが多いので、あまり都会というイメージはありません。しかし、ホーチミンは近年の著しい発展を経て、東南アジアの中でも有数の巨大都市に成長しました。そのホーチミンの夜景を眺めるなら、ここが一番！というおすすめのナイトバーに行ってみたいと思います。

今回はナイトバー「OMG」をご紹介します。

アクセス

ホーチミン中心部の夜

ホーチミンの中心部は御覧のように夜遅くでもカラフルなネオン看板の明かりに包まれています。最近は深夜営業をやるお店も多くなってきましたし、静まり返った時間に道端で晩酌をしている現地人も多く見かけます。今回行くバーは、ホーチミンの中心を通るレライ通り。レライ通りはベンタイン市場の正面から西に向かって伸びて、5つ星のニューワールドを通り越した先まで続いています。

誠実なドアマンが迎えてくれる

ベンタイン市場から歩いて1分程度の場所にあるのが、地上8階の3つ星ホテル、「シルバーランドホテル」です。ホーチミン市内に複数棟構えるホテルチェーン店で、3～4つ星のミドルクラスのホテルを経営しています。清潔な館内と客室だけではなく、ホテル内ファシリティのスパも非常に人気で、外部からもやってくるほど。まだホテルを決めていない方は、いっそこちらに宿泊するのもいいかもしれません。

屋上にあるルーフトップバー「OMG」

室内席。とても清潔でムードがある

シルバーランドホテルの中に入ると、ドアマンに「どうしましたか？」と聞かれますので、「オーエムジーバー（OMG Bar）」と応えましょう。ドアマンが親切にエレベーターまで案内してくれます。ちなみにエレベーターはレセプションの脇の通路を越えたビュッフェ会場にあります。エレベーターに乗ったら最上階の8階に上がりましょう。8階はワンフロアすべてがOMGバーとなっています。写真上は室内の様子。雨が降っているときや風が強いときは、こちらがおすすめです。

多くの人はカクテルやビールを一杯飲みにくるのが目的ですが、実は料理も定評があります。メニューは意外と充実していて、サラダ、ピザにパスタ、ビーフステーキなど西洋料理を多く取りそろえています。地上8階と高いので、日によっては風が強いときもあります。食事の邪魔になるようであれば、席を室内に移して、食後に屋外に出ればいいでしょう。席の移動も可能です。

ルーフトップをソファ席で楽しむ

屋外ソファ席というのが贅沢感がある

こちらが屋外。脚の長いガラステーブルの席が若干と、ソファ席が外側に沿って並んでいます。どこの席も自由に選ぶことができます。昨今ホーチミンではこのようなルーフトップバーが非常に人気ですが、こちらはホテルのバーとあって、それほど騒がしい現地人もいないため落ち着いて静かな時間をくつろぐことができます。

美しい夜景に乾杯

OMGから眺めることができる夜景がこちら。左下にはベンタイン市場が佇み、正面向こうにはイルミネーションが輝く高層ビルと観光名所にもなっているビテクスコフィナンシャルタワーがうかがえます。ベトナムは地震がほとんどない国なので、縦長のビルが多く建っています。しかし、その真下にはフランス統治時代の名残を受けた古めかしい西洋風の建物や旧家、アパートメントも並び、まるで2つの時代が重なりあっているかのような不思議な景色を見ることができます。

ホーチミンの夜景に合うカクテル＆料理を

OMG アペリティーボ　20万ドン

カクテルは一杯20万ドン（約1000円）というから、その高級さをうかがうことができます。ただし、この手のルーフ―トップバーはどこも値段は高く、OMGのそれは、実は平均よりも少し休めの値段設定となっています。むしろ料理の方がリーズナブルなので驚くくらい。カクテルはきちんとした身なりのバーテンダーが作ってくれて、その種類は20種以上あります。日本語表記はありませんが、英語で含まれている果実が記載されているので、なんとなく味の雰囲気は分かるかと思います。

シュリンプカクテル　12万9000ドン

例えば上記のシュリンプカクテルはベトナムのバーにおける王道のメニュー。高級感漂うグラスに盛り付けられて、中央にはサラダ、そしてぷりぷりのエビが縁を固めてくれます。トーストと一緒に口に運べば、夏風のような爽快感ある味わいを楽しむことができます。その他の料理も一品20万ドン前後（約1000円）で楽しむことができるので、カクテルに合う肴を選んでみてください。

一度は体験してほしい高級ルーフトップバー

一人客の外国人もよく見かける

他のルーフトップバーは現地人が多く訪れ、またベトナム人は団体で来るため非常に騒がしいのが玉に瑕。夜景を眺めながら静かな時間を満喫したいという方にとっては、いささか肌に合わないかもしれません。そんな方は是非OMGがおすすめ。客層はほとんどきちんとしたマナーの外国人なので、プライベートの時間をひとしきりくつろぐことができます。