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個人旅行者御用達のクメール料理店「ファンニャー・クメール・レストラン」

シェムリアップ旅行者がまず間違いなく訪れるアンコール遺跡。世界遺産はアンコールワットだけではありませんので、すべての遺跡を見て回るのであれば、とても1日2日では無理です。アンコールワットやトム、東バライ地域、以北などはツアーで効率良く回ることもできますが、短期滞在の場合や、2度目以降のシェムリアップ観光の場合は、自分で好きな遺跡を選んでトゥクトゥクで行く個人ツアーもおすすめできます。

今回紹介するのは、個人旅行者に人気のクメール料理レストラン「ファンニャー・クメール・レストラン」です。

アクセス

IMG_6870.jpg外観。茂みに覆われて見つけにくい

場所はロイヤルインデペンデンスガーデンの近く。パブストリートからもトゥクトゥクで10分圏内で行くことができますが、徒歩だと厳しいでしょう。また、クメールルージュのジェノサイドの慰霊寺院であるキリングフィールドも周辺にありますので、午前の早い段階でアンコールワットかトムを見学し、その後はロイヤルインデペンデンスガーデン、キリングフィールドを見て同レストランで食事をしてみてはいかがでしょうか。食後は1日遺跡コースであれば、さらに別の遺跡群を見て回るのもいいですし、疲労が溜まっているようであればパブストリート周辺の市内観光に徹するのも楽しめるはずです。

[local, 517, 519]

クメール時代を象徴する内装

IMG_6863.jpg中央の溜池の奥には菩薩が立っている

現在は仏教大国の一つにも数えられているカンボジアですが、歴史を遡ると、時代の節々で宗教の転換期があったことが分かります。大雑把にいえば、ヒンズー教→仏教→ヒンズー教→仏教と両宗教が時代の国王の宗教観念によって変遷してきました。ファンニャー・クメール・レストランはその激動の時代を映すかのよう。いたるところに配置されている仏像は仏教を表していますが、エレガントなベルベットのカーテンやところどころに配置されている装飾はヒンズー教。混合宗教という異色の国の特徴をよく捉えているといえるでしょう。

オープンエア席が広がる

IMG_6864.jpg簡素な造りだが、それもまたカンボジアらしい

内装は木造一階建て。等間隔に配置されたテーブル席は全席オープンエアで、店内には仕切りがないため、とても開放的に感じることができます。南国のカンボジアらしい陽気が差し込む明るい店内ですが、地元民が行くような食堂ならではの不潔さは皆無。やはり外国人観光客に特化したレストランだからでしょう。

IMG_6866.jpgクメールの伝統衣装で迎えてくれる

こちらのレストランはトゥクトゥクドライバーがよく連れてきてくれるレストランとしてお馴染みです。周辺には観光客が満足できるような衛生面に配慮したレストランが多くないので、ここで食べ逃してしまうと、いったんパブストリートに戻らなければならなくなります。アンコールワット周辺にもいくつか目ぼしいレストランはありますが、午後にロリュオス遺跡方面を考えている方は、ワットまでいくと効率が悪くなります。

レストラン一押しのクメール料理を堪能

IMG_6852.jpgこれは絶対に食べていってほしい

料理は1品あたり4~10ドル程度が相場。観光客向けのレストランなので割高感はありますが、パブストリート沿いのレストランと比べると若干安いかなと思います。また、食堂に行けば1ドル2ドルで食べることも可能ですが、やはり旅行中は衛生面に気を遣いたいところ。しっかりと食事をとるときは、きちんとした観光客向けのレストランを選ぶようにしましょう。

こちらは同レストラン一押しの「ルック・ラック」。ぶ厚い牛肉を小さなサイコロ状にカットしてニンニクふうみの甘いタレで煮た料理です。ご飯もチャーハンスタイルで風味豊か。

IMG_6855.jpg味付けは日本人好みだが、スパイスの香りもする

こちらは豚ひき肉とネギ、パプリカのこまぎり、ナスを炒めた料理。味付けは日本にはない濃厚かつ塩コショウを中心にカンボジアの調味料がいくつも使われているのが分かります。

IMG_6849.jpgさっぱりとした人気サラダ

カンボジア人に人気のサラダ。カンボジア語では「ニョアム」と呼ばれるもので、どのレストランにもさまざまな種類のニョアムをメニューに扱っています。こちらのニョアムは鶏肉と野菜をプラホック風味で絡めたもの。同レストランオリジナルの風味を確かめることができます。

味はどれも上級

同レストランはカンボジア人が普段から食べている料理を、一流のシェフが上質の味に仕立てたもの。味は本物でどれも日本人の舌に合います。カンボジア料理は多少多くのスパイスを使っていて、食べづらい料理も中にはありますが、ファンニャー・クメール・レストランで扱っている料理は、それらの料理に一工夫加えられていて、日本人でも食べやすい味。子供からエスニック料理が苦手な方まで余すことなく料理を楽しむことができることかと思います。

<DATA>

名称:ファンニャー・クメール・レストラン(Phanha Khmer Restaurant)
住所:Sla Kram Village, Sla Kram District

[local, 544, 501]

著者プロフィール

著者写真

ペンネーム: サイゴンの便り
学生時代にベトナムの民話と民族を研究して以来、毎年一回はベトナム旅行を楽しむように。そして、2011年に念願だったベトナムへの移住が決定。現在はトラベルライターとして、ベトナム各地の観光情報を読者にお届けしています。旅行者が寄り付かないようなローカルエリアに住んでいるので、毎日のんびりとした素朴な時間をおくっています。趣味はバドミントン。

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