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カンボジアの水と衛生事情

海外旅行では何かと日本とは生活が変わります。少しでも多くの現地事情を日本にいるうちから収集しておくことが、旅行を満喫する最大のポイントとなります。そこで今回お届けするのが、「カンボジアにおける水と衛生事情」。

カンボジアの旅先では、水道水は飲めるのかどうかから、屋台や食堂などで食事をとる際の注意点などをご紹介します。

カンボジアの水は案外綺麗

IMG_6649.jpg屋台でも水は簡単に手に入る

「東南アジア=水道水は危険」というイメージをお持ちの方は多いかと思います。それは案外当たっていて、基本的に日本のように蛇口をひねって出る水を飲むことは現地人であってもありません。ただし、カンボジアの水道水に関しては少々状況が異なるようです。ポルポト政権崩壊後、カンボジアの生活インフラを世界各国が投資をして立て直しました。そして、水道インフラを整備したのは、なんと日本の企業。そのため、日本の機械を持ち込み導入しているので、水道水はアジアの中では綺麗な方となります。

ただし、飲めるか否かで答えるのであれば、答えはノー。特に日本人のお腹はデリケートなので、無理して飲む必要はまったくないと言えます。

水はいつもミネラルウォーターを使用

Ice_Mountain_jk.jpgミネラルウォーターを常に携帯しておこう

旅先で喉が渇いたときは、ペットボトルのミネラルウォーターを飲むようにするのがいいでしょう。カンボジアはコンビニは少ないですが、日用雑貨店や観光名所周辺の屋台など、どこでも手に入れることができます。値段も屋台で高くついたとしても1本50円程度。星付きのホテルであれば無料のペットボトルがあるかと思いますし、ツアーに参加してもたいていバスの中で配られるので、それほど入手に困ることはないかと思います。

氷と料理に潜む水の危険

IMG_6797.jpg道端の屋台食堂

飲み水をすべてミネラルウォーターに切り替えても安心はできません。例えば食堂やレストランでドリンクをオーダーしたときにでる氷。こちらは基本はミネラルウォーターを凍らせたものですが、環境が劣悪なお店では井戸水や水道水を凍らせている可能性もあります。また、食材を洗う水は水道水なので、野菜に付着した水も危険が潜んでいます。

このように、すべてのリスクを回避することはできませんので、あまり神経質になりすぎると、旅の面白さも半減してしまいます。飲み水はミネラルウォーターを、ドリンクは氷無しでオーダーを、と意識して水道水を避けることは大切ですが、それ以外はある程度腹をくくって、「お腹を壊したら薬飲めばいいや」と気楽に考えるのもいいのではないでしょうか。

屋台&食堂の衛生事情

IMG_7418.jpgシェムリアップの食堂

現地ナイズされた屋台グルメや食堂料理も旅先では堪能したいところですね。ただし、衛生面は想像通りいいとは言えません。屋台であれば油を何度も使いまわしたり、しっかりと洗わないで使い古しのお皿に料理を盛ったりすることも普通です。食堂も水回りは衛生がいいとはいい難く、現地在住者や旅慣れた方でもしばしばお腹を壊すことがあります。

ただし、何の料理でお腹を壊したのか原因を知ることはできませんので、すべての屋台&食堂料理を怖がって敬遠すると、何も食べられなくなってしまいます。よく火が通っているか確かめたり、生野菜は避けたりするなどしてリスクをできるだけ回避するようにしましょう。また、食堂の床を見て生ごみが散乱していたり、お皿や器が見るからに洗っていないようなお店は、衛生管理の意識がゼロなので店を変えるようにしてください。

レストランの衛生事情

IMG_8030.jpgPalmboo店内にて

プノンペンの都市部、シェムリアップの外国人旅行者が行きつけのレストランなどは衛生面に気を遣っているので、氷が入っているドリンクも基本は飲むことができます。冷房つきのお店も増えていますし、店内はトイレも含めてたいていが清潔に保たれています。小さな子供連れファミリーの方は、やはり子供に屋台料理などを食べさせるのはいささか不安ですね。滞在中の食事はすべて小奇麗なレストランやホテル内でとるのもいいでしょう。

ただし、認識してほしいのは「5つ星の高級ホテルでもお腹を壊すことがある」ということ。感染症ウイルスに感染する可能性もあれば、単純に食べすぎでお腹を壊すことも多いですし、食べなれない料理に胃腸がびっくりして一時的に下痢が発生することもあります。

共通する衛生対策

IMG_7119.jpgシェムリアップには客層がほぼ100%外国人のレストランも多い

食堂でもレストランでも、備え付けのフォークやスプーンは使用する前にティッシュやナプキンで拭いておきましょう。これはカンボジアでは失礼に当たらず、現地人も同様に拭いています。外国人御用達の高級レストランではその必要もないでしょうが、お店の雰囲気や内装の様子などから判断するといいでしょう。

また、普段食べなれないスパイスや味にパンチのある料理を食べるときは、腹6分目程度に収めておくのも大切。刺激が強い酸味の効いた料理や辛いものは、胃がびっくりしてお腹を壊す原因にもなります。東南アジア旅行では、これが原因でお腹を壊す人が多いので注意が必要です。もちろん食べ過ぎも厳禁。

常備薬は忘れずに。またカンボジアで買うのも効果的

お腹を壊したときは、下痢止めなどでその場をしのぐことができます。日本から飲みなれた薬を持っていきましょう。正露丸は効果が強すぎるのと、匂いが強烈で携帯に不適切かもしれません。

また、カンボジアでかかった病気ならば、カンボジアの薬局で売っている薬の方が効果的な場合があります。グーグル翻訳などの機能を使って意思伝達を試みて薬を入手するのもいいかもしれません。

[local, 465, 479]

著者プロフィール

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ペンネーム: サイゴンの便り
学生時代にベトナムの民話と民族を研究して以来、毎年一回はベトナム旅行を楽しむように。そして、2011年に念願だったベトナムへの移住が決定。現在はトラベルライターとして、ベトナム各地の観光情報を読者にお届けしています。旅行者が寄り付かないようなローカルエリアに住んでいるので、毎日のんびりとした素朴な時間をおくっています。趣味はバドミントン。

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