ベトナム最新情報ブログ(現地在住ライターによるベトナムの記事)

74番地の路地先に広がる高級レストラン街

物価安で知られる東南アジアのベトナム。日本と物価を比較すると、約3分1程度の差があります。そのギャップを利用して、「ベトナムで高級料理を食べる」ことも可能。ベトナムでは高級レストランといっても敷居はそれほど高くなく、また、あくまでもベトナム人目線の価格設定なので、予算も5000円程度で食べられるところがほとんどです。

今回紹介するハイバーチュン通りの74番地は、路地先に広がる高級レストラン街。ベトナム料理にフレンチ、スペイン料理など多国籍に富む高級料理を楽しむことができます。

アクセス

IMG_7415.jpgこの仰々しい門が入り口

「74番地」というのは住所の番号です。市民劇場の裏を回ると、ハイバーチュン(Hai Ba Trung)通りがあります。スパやレストランが立ち並ぶ通りですが、建物に記載の番号を追って「74」と書かれた写真上のこちらの門を見つけましょう。道路を挟んだ正面は5つ星の英国ホテルパークハイアットがあります。

レストラン街はこの黄色のゲートをくぐった先にあります。市民劇場から徒歩3分程度です。ゲートをくぐると、直線50m程度の道の両側にレストランが並んでいます。オープンエアのレストランも多いので、雰囲気は南国。昼も夜も欧米人でにぎわうエリアとなります。

高級ベトナム料理レストラン「ホアトゥック」

IMG_7386.jpg西洋の香りが漂う

こちらは人気レストラン「ホアトゥック」。昔アヘン工場だった建物をレストランに改築しているため古き良き西洋の香りが漂う奥ゆかしい内装になっています。テーブル席は外と中両方あるので、もし過ごしやすい気温であれば外で優雅なブレイクタイムをおすすめします。

ホアトゥックの客層もさまざまで、近隣で働くオフィスワーカーの人たちや、在住欧米人、日本人、そして旅行者。従業員はぱりっとしたスーツを着ている格式高い店ではありますが、半袖短パンといったラフな格好でも入れる気軽さもあります。料理は純ベトナム料理に一流シェフによって工夫された一品が多いです。

74番地で最もにぎわうレストラン「リファイナリー」

DSCN5856.jpg常に多くの人でにぎわう

この界隈はベトナム料理よりも西洋料理を扱う店が多いのですが、そのわけは、経営者が欧米人だからというのが挙げられます。ロシア人、フランス人、オーストラリア人が多いですね。ですので、来る客も多くが欧米人。ランチどきはベトナム人や外国人のビジネスマンが多いですが、午後になると欧米人や日本人の駐在員奥様方でにぎわいます。また、夜は特に多くの人でさわがしくなり、オープンエア席に座ってパスタやピザ、ビーフステーキをほおばっていると、ここがベトナムであることを忘れてしまうほどです。

IMG_6119.jpgオープンエア席

この74番地はお店も不定期的に変わって、新手の高級レストランができるのが常ですが、リファイナリーはその中でも根強く支持される老舗。日本人からも「申し分ない味」として人気があり、ランチは2000円前後を予算で楽しむことができます。

ハンバーガーなら「ジャスパス」

IMG_7401.jpg筆者も時折行く名店

こちらはジャスパスというアメリカンレストラン。ビーフを素材にしたステーキやハンバーガーが人気のレストランです。ずっしりと胃にくる大ボリュームで、牛肉を豪快にほおばることができます。予算は2000円前後。ステーキは重量によって値段が上がります。大人なら200グラム以上。「とにかく肉を!」という人なら300グラム以上をオーダーしてみてください。きっと満足するはずです。

ちなみに、こちらのレストランは観光のメッカであるドンコイ通りにもあります。どちらもメニューは同じですので、ドンコイ通りでショッピングがてら立ち寄ってみるのもいいでしょう。ドンコイ通り店の方は2階建てテラス付きです。

おいしいタパス料理をウォッカと一緒に「ケージ」

IMG_9318.jpg店頭に出ているカラフルな看板が目印。定期的に割引も実施している

夜におすすめのレストランがこちらの「ケージ」。鳥かごを意味すレストランで内装は確かにそんな感じ。ここで食べられるのはスペイン料理でおなじみのタパスです。タパスといえば、スペイン人は会社が終わって帰宅する前に、バーでお酒をいっぱいひっかけがてら口にするおつまみのようなアペタイザー。コールドチーズやウィンナー、生ハムなどはおなじみですね。

IMG_9293.jpg間口は広いので狭いながらも開放的な空間

ケージは一階フロアだけの小さな店舗。ソファ席と脚の長い椅子にガラステーブル、そしてカウンターと3タイプ用意。こちらも外国人が経営しているので、雰囲気作りは抜群のセンスです。料理は一品750円程度。欧米人が作っているので、本場の味と変わらない料理を食べることができます。ディナーで行くよりも、食後の2件目で選んでほしいところです。

高級フレンチといえばここ、「デリス」

IMG_9179.jpg淡い橙がテラス店内は気品あふれる

高級レストランが並ぶこの界隈でも、さらにワンランク上の料理を、ということなら、こちらのフレンチレストラン「デリス」がおすすめです。先ほど紹介したタパス料理店「ケージ」の店内奥にある階段を上がった上階に位置していて、広々とした店内にはゆとりある間隔でテーブル席が配置。夜はテーブルクロスの上にキャンドルが灯るロマンティックな空間となります。

IMG_9267.jpg料理によってはシェフがテーブルまで来て調理してくれる

料理はフォアグラやトリュフなど高級素材を使った定番の高級フレンチから、フランスの田舎の郷土料理までさまざま。特に鴨肉を使った料理が得意で、鴨をうっ血させたPressed Duckは店一番の人気料理。シェフが客席の前で自ら調理してくれる様子を見学することができます。また、食後のスイーツももちろん見逃してほしくはありません。おすすめは「Ice Bavarian cream and meringue flavored with coffee」こちらはコーヒー風味のババロア。値段は800円程度。

[local, 319]

一度ならず、二度三度と訪れてほしい。そして最後の晩餐も......

ここで紹介した高級レストランは、どこもおすすめ。だからこそ一度ならず二度三度とこの74番地に訪れてほしいです。また、ホーチミン旅行最後の夜は少し贅沢に。と考えている方は、是非デリスにお越し下さい。

[local, 642,385]

著者プロフィール

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ペンネーム: サイゴンの便り
学生時代にベトナムの民話と民族を研究して以来、毎年一回はベトナム旅行を楽しむように。そして、2011年に念願だったベトナムへの移住が決定。現在はトラベルライターとして、ベトナム各地の観光情報を読者にお届けしています。旅行者が寄り付かないようなローカルエリアに住んでいるので、毎日のんびりとした素朴な時間をおくっています。趣味はバドミントン。

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