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中部地方の観光エリア紹介

近年日本人観光客の中で、中部地方旅行者が増え続けています。世界遺産巡りやリゾート旅行など、楽しみ方は人それぞれ。3泊~5泊くらい短期旅行でも、エリアを1つから2つに絞って行けば十分満喫することができるでしょう。

そこで、今回は中部地方の観光エリアをご紹介したいと思います。

ダナン市街地

IMG_6581.jpgダナンの中心市街地を流れるハン川

ダナン市は中部地方最大の都市。以前までは世界遺産へ行く旅行者の中継地点としての役割しかありませんでしたが、近年は観光インフラも整ってきて、外国人旅行者の姿も多くみられるようになりました。ハン川にかかるソンハン橋やロン橋を渡った先にはミーケービーチが広がり、最近ではリゾートホテルも建ち並び一大リゾートエリアとして注目を集めています。

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市内中心にもチャム彫刻博物館やハン市場、ダナン大教会など観光スポットも楽しむことができます。バクダン通り沿いは夜になるとライトアップされる橋を見学できたり、遊歩道を歩き夜のハン川を眺めたりと夜景エリアとしても人気。ダナンの5つ星で贅沢に過ごす旅行プランもいいものです。

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ダナン郊外

IMG_5651.jpg山の麓に建つ「バナヒルズ」

ダナン郊外の注目エリアは2つ。1つは「バナヒルズ」と呼ばれる山の麓に開園したテーマパーク。中世ヨーロッパの町並みを再現したエリアや、仏教エリア、フラワーエリアなど、敷地は広大。洋館風のラグジュアリーホテルに宿泊することもできます。

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一方ダナン市からホイアンに向かう道中に聳えたつのが「五行山」。陰陽五行説が由来となった連山のうち、水山に登ることができ、軽いトレッキングを楽しむことができます。洞窟内の天然の後光を放つ大仏や、市街地をパノラマで見渡せる風景は一見の価値があります。ホイアンへ向かう道中に立ち寄るのがいいでしょう。

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世界遺産:ホイアン

IMG_1533.jpg昔は交易の中継地点として栄えた

ダナン市から車で40分ほど南東へ走ったところにある小さな町ホイアンは、かつては諸外国の交易船が行き交った貿易の町。現在でも中国と日本、ベトナムの友好の証を博物館で見ることができます。1999年にホイアンの古き良き町並みが世界遺産に登録されたのをきっかけに、中部旅行の定番観光エリアとして君臨しています。

夜は日本橋がライトアップされ、トゥボン川には灯篭流しを体験することができます。またバクダン通り沿いには屋台た多数でて、夜の幻想的なトゥボン川を眺めながら、名物のホイアン料理に舌鼓を打つことができます。毎月旧暦の14日にはランタン祭りが開催されます。ランタンに灯る小さな明かりがホイアンを彩ります。1泊から楽しむことができますが、ホイアンを拠点に数泊のんびりと暮らすのもおすすめです。

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世界遺産:ミーソン遺跡

IMG_2551.jpgチャンパ王国の聖域と呼ばれている

19世紀半ばまで続いたチャンパ王国。ベトナムとはまた異なる文化と環境を持った海洋国家で、現在は少数民族のチャム族がその血を受け継いでいると言われています。チャンパ王国は自国が勢力を持っていた各地に聖域となる祠堂を作っていて、中部から中南部にかけてその遺産を追いかけることができます。

その中でも最も広大な面積を持つ聖域が、こちらの>ミーソン遺跡。ホイアンと同じく1999年に世界遺産に登録されました。現在でも発掘作業中で、年々公開範囲が拡大されています。ヒンドゥー教を信仰し、シヴァ神やガルーダ、ガネーシャの石像が祠堂内に展示されているほか、祠堂外回りの緻密なレリーフも見どころの一つ。

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世界遺産:フエ

IMG_5908.jpg皇帝が暮らしていた阮朝王宮

歴代阮朝皇帝が勢力を築いていた中部フエ。阮朝王宮をはじめ、歴代皇帝が作った建築物は世界遺産に登録されていて、半日から1日観光ですべて回ることができます。皇帝の中には中国を君主にしていた時代と、フランスに統治されていた時代があり、建築物もその歴史背景を如述に表しています。見学する前に、その建築物は何代皇帝が作ったのかくらいは学習しておくといいでしょう。

ダナンからフエまではバスで3時間程度。フエは1泊から2泊程度で十分楽しむことができますので、その後はダナンやホイアンを巡る観光ツアーに参加するのもいいでしょう。また、さらに北上すること3時間で、世界遺産フォンニャ=ケバン国立公園に行くことができます。

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世界遺産:フォンニャ=ケバン国立公園

Sông_Son_chảy_trong_hang.jpg小舟でくぐると広い洞窟内部に続く

2003年に世界遺産に登録されたフォンニャ=ケバン国立公園。敷地内の94%以上が原生林という手つかずの自然が残されている広大な国立公園です。敷地内にはまだ発掘調査が進んでいない鍾乳洞を小舟で探検することができ、抜けた先には広い洞窟を探索することができます。洞窟は約2億3000年前のもので、これは世界でもトップクラスの歴史。イギリスの王立地理学会からは最高評価を得ている、世界でも注目されている世界遺産です。

ダナンもしくはフエからツアーが出ていますので、そちらに参加するのが効率的です。ただし、ダナンからはバスで6時間程度かかるので、体力も必要です。上級者向けの観光エリアと言えるでしょう。

中部旅行は効率よく

すべて回るのであれば5泊~7泊程度は見ておいた方がいいでしょう。ダナン、ホイアン、ミーソン、フエの4つの観光エリアを回るだけであれば、世界遺産周遊ツアーなどを催行している旅行会社に相談するのがいいかと思います。ただし、ダナンの郊外のバナヒルズやフォンニャケバン国立公園などに立ち寄るのであれば、いずれも1日近く使ってしまうので、旅行計画も弾丸になる可能性があります。旅の計画は日本にいるうちから綿密に立てておくことを強くおすすめします。

著者プロフィール

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ペンネーム: サイゴンの便り
学生時代にベトナムの民話と民族を研究して以来、毎年一回はベトナム旅行を楽しむように。そして、2011年に念願だったベトナムへの移住が決定。現在はトラベルライターとして、ベトナム各地の観光情報を読者にお届けしています。旅行者が寄り付かないようなローカルエリアに住んでいるので、毎日のんびりとした素朴な時間をおくっています。趣味はバドミントン。

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