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メコンデルタの離れ小島「フーコック島」

フーコック島は一昔前までは道路整備がまったくされていなく、島のほとんどが赤土や湿地帯、森林地帯でした。しかし、近年は中心のユーンドン市を中心に徐々に栄えてきて、ここ2~3年で外国人観光客も多く訪れるようになりました。

ほかのリゾートアイランドのようなセレブ気分はありませんが、東南アジアらしく、そしてベトナムらしさが残った南国の島でひと夏の余暇を過ごすのもいいでしょう。

フーコック島までの行き方

IMG_1301.jpg空路が断然おすすめ。料金もオフシーズンであれば往復1万円未満で行ける

フーコック島までのアクセスは主に空路と陸路の二つ。

空路であれば、各都市の国内線で行くことができます。ホーチミンからだとフライト時間は1時間程度で、すぐに行くことができます。一方、陸路を選ぶのであれば、メコンデルタ地方の奥地まで行く必要があります。フーコック島はエリア的にはメコンデルタ地方に属しています。メコンデルタ地方の最奥地であるハティエンの町から高速ボートが出て、20分程度で行くことができますが、そのハティエンの町まではホーチミンからバスで9時間程度かかります。メコンデルタ地方をバックパックで旅する人たちには、一つの終着地点として人気の町ですが、一般の人が行くには少々困難。メコンデルタの都市に行く理由がない限りは、無理せず空路を選択することをおすすめします。

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島内の移動手段

IMG_0871.jpg道はかなり悪いのでハンドルはしっかりと握ろう

島内はまだまだその多くが未開拓。基本観光で行ける場所は南部と北西部から北北西にかけてのみ。東側はまだまだ道路が整備されていないほか、観光客が訪れるようなスポットや名所はありません。島内はタクシーもしくはレンタルバイク、車のチャーターが選べます。

タクシー:空港から市内、市内からホテルといった近距離のスポット間の移動ならいいのですが、観光名所までタクシーで行くのは料金が跳ね上がってしまうためおすすめできません。

レンタルバイク:基本はこれがおすすめ。ただし、ビギナー旅行者の場合は異国でバイクを運転するのに抵抗があるでしょうし、万一道中でトラブルが起きた場合対処することができません。レンタルバイクは1日15万ドン程度でレンタルできるので安いですが、こちらを移動に選ぶ際はしっかりとバイクがメンテナンスされていることを確認しましょう。

車のチャーター:現地のツアーデスクでは、車の半日もしくは1日チャーターを請け負っています。車はセダン、ミニバン、ワゴン、ジープとあるので、人数によって選びましょう。1日チャーターして150万ドン程度。人数が多ければ、全員で割り勘すれば安上がりです。学生や友人、家族旅行であれば、こちらが現実的かもしれませんね。

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フーコック島の名物

IMG_0482.jpgシーフードはほかでは見られない特大サイズ

フーコック島に来たら、シーフードのフルコースも楽しみの一つです。どこのレストランでも扱っていますし、市内で毎夜開催されるナイトマーケットでは、ほかではちょっと見られない特大サイズの魚介をみることができます。値段はすべて市場価格なので、都度店員に確かめる必要があります。ベトナムでもエビやカニは驚くほど安いわけではありませんが、南国情緒感じる夜の時間に食べる新鮮な海鮮は別格です。

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フーコック島の特産

IMG_0604.jpgコショウ畑の見学は自由かつ無料

フーコック島の特産は二つあり、一つは「コショウ」。もう一つが「ヌクマム」です。コショウはフーコック産が国内では最も品質が高いとされ、欧米各国にも輸出されています。島内には見学が自由で入場料も無料のコショウ畑がいくつかあり、観光名所にもなっています。コショウ畑を見学したあとは、コショウの実や粉末を買うこともできますので、味見をしてみて興味があればお土産にいくつか買っていくのもいいでしょう。ここではコショウは日干ししているので、緑色の実がこげ茶に変色していく様子もみることができます。貴重な体験ですので、是非立ち寄ってみてください。

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IMG_0578.jpg2m以上ある樽には大量のヌクマムが入っている

ヌクマムはフーコック島とファンティエットが特産とされていますが、ベトナム人いわく、フーコック島の方が質がいい種類が多いのだとか。ヌクマムは小魚を一年間発酵させて作る液ダレ。ベトナム料理の調味料としても使いますし、つけダレとしても使います。つけダレで使う場合は、使用用途によって水、砂糖、しょうが、にんにく、カボスなどを混ぜて味を整えます。この整ったヌクマムは「ヌクチャム」と呼ばれ、コンビニやスーパーなどでも買うことができます。

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おすすめ観光スポット

フーコック島内の楽しみ方は2つ。1つはリゾートホテルで何もすることなくビーチでゆっくりと時間を過ごすこと。フーコック島内の海水浴場は、どこも岩場が多くて泳ぎにくいです。ただし、リゾートホテルに面しているビーチは砂浜が広く、泳ぐこともできます。

もう1つの楽しみ方は、観光スポット巡りです。道路も整備されてきたので比較的アクセスしやすくなっています。車をチャーターして1日がかりで回るのもいいでしょう。

イカ釣り

IMG_0964.jpg釣れるか否かは運しだい

毎夜開催されるイカ釣りツアー。船に乗って沖合までいき、御覧の釣り具を使って糸釣りします。手のひらにのっかるホタルイカを釣ることができますが、こればかりは運しだい。夜のナイトスポットとしておすすめです。なお、船は大きいのでそれほど揺れは気になりません。しいて言えば、沖に行くまでは甲板にあるデッキチェアに寝そべって待つのですが、その体勢が少し気分が悪くなります。

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真珠の養殖工場

IMG_0369.jpg真珠の養殖には日系企業も参加している

真珠の養殖もフーコックでは有名です。ここでは小粒20万ドン、大玉200万ドン程度で買うことができるほか、イヤリングやネックレス、ブレスレッドのアクセサリーとしてでも購入できます。それぞれ値札がついているので交渉はできませんが、市場やそこらへんのお店で買うよりも安く、なにより偽物を掴まされる恐れがありません。素人は真珠の質や偽物か否かも判断できませんので、フーコック島で真珠を買うならここで手に入れておくのがいいでしょう。

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サオ&ケムビーチ

IMG_0212.jpgビーチの透明度は高い。また水温も温かい

島南部にあるサオビーチとケムビーチは、海の透明度が高く現地人にも欧米人にも人気の海水浴エリア。ジェットスキー体験もできるほか、自分で持参すればシュノーケリングも楽しめます。また、サオビーチの方が外国人旅行客向けで、大規模収容のシーフードレストランもあります。一方ローカルな香りも感じたければケムビーチがおすすめ。双方とも近い距離に位置しているので、両方行ってみるのもいいでしょう。

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ヴィンパール・サファリ・フーコック

IMG_1192.jpg敷地は広大。動植物園も併設している

2015年末に開園したベトナムで初となるサファリパーク。不動産投資会社のヴィングループのリゾート開発部門が担当。5つ星ホテルのヴィンパール・リゾート・フーコックの敷地内にあり、遊園地のヴィンパール・ランドに隣接しています。敷地は広大で、園内は動植物公園も併設。目玉となるサファリは最奥部で、おきまりのサファリバスに乗って半野生の動物たちの生きる様子を見学することができます。

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1泊2日~楽しめるフーコックアイランド

フーコック島の旅行者の多くはホーチミン旅行からの延長で行きます。ホーチミンに4泊、5泊以上滞在される方の多くは、バスや国内線に乗って遠方へ足を運んでいます。その選択先としてフーコック島はかなりおすすめです。ホーチミンとはまるで違う南国アイランドビーチの雰囲気を楽しむことができるでしょう。

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著者プロフィール

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ペンネーム: サイゴンの便り
学生時代にベトナムの民話と民族を研究して以来、毎年一回はベトナム旅行を楽しむように。そして、2011年に念願だったベトナムへの移住が決定。現在はトラベルライターとして、ベトナム各地の観光情報を読者にお届けしています。旅行者が寄り付かないようなローカルエリアに住んでいるので、毎日のんびりとした素朴な時間をおくっています。趣味はバドミントン。

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