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個人で行くカンザー旅行!ベトナムらしさ満載

カンザー(カンヨー)は、ホーチミン郊外に位置する場所。
一応ホーチミン市の中にあるのですが、1区中心と比べると景色は全く違います。

一般的にカンザーはツアーに参加していきますが、今回は個人での行き方をご紹介します。
ツアーですいすいと行くのではなく、山あり谷あり絶景ありの個人旅行もいいものです。

9:00:2区からフェリーに乗る

IMG_3597.jpgフェリー乗り場からして異国の風を感じる

今回筆者はバイクをレンタルして行きました。バイクはデポジットを払うか、もしくはパスポートを預ければレンタルすることができます。ホーチミンの1区ファングーラオ通りには旅行者向けのレンタルバイク店が並んでいます。

カンザーまでは陸路で行くこともできますが、今回はベトナムらしい南国風景を見るのが目的。
最初に乗り込むフェリーは1区の隣の2区港湾地帯にあります。

料金はなんと4000ドン(20円程度)と激安。
フェリーは十数分間隔で走っていますので、日差しがきつい中むやみに待たされることもありません。

IMG_3606.jpg港湾らしい風景を愛でる

2区の港湾地帯は日系企業も利用するエリア。
大小の船が行き交い、コンテナを運ぶ大型貨物船は圧巻。港湾独特の空気と香りが好きな方もいるのではないでしょうか。

このサイゴン川を下ること10分程度で対岸に到着します。

IMG_3624.jpg近いのでバイクに乗ったまま待っている

所要時間は10分程度。バイクから降りて甲板に出ればサイゴン川の風景を見ることができます。
すでに見飽きたベトナム人は、そのままバイクに乗って対岸まで待っています。

9:15:やってきたのはドンナイ省

IMG_3646.jpg地平線が見えるほどの一本道

男のロマンが光るほどの果てしない一本道。
バイクでひたすら走り続けます。ちなみに、ここでは問題ありませんが、カンザー現地はあまりガソリンスタンドがないので、ここで満タンにしておいてください。

ここはドンナイ省というホーチミン市の隣に位置する場所で、ホーチミンではありません。
ドンナイ省は現在は大きな工業団地があり、日系の製造業も多数入居していますので、ビジネスマンの間でドンナイ省は誰もが知っている場所です。

また、将来タンソンニャット国際空港のキャパシティで客を受け入れられなかったことを考慮して、数年前から国際空港をここドンナイ省に移す計画が噂されています。そのときからドンナイ省の土地価格が上昇をはじめていますが、現在もその計画が進行中なのかはよくわかっていません。

IMG_3642.jpgこんな風景......実にベトナムらしい

ベトナムといえば、道端に続く露店と屋台。フェリーを降りたら、ご覧のような風景がずっと続きます。
ホーチミンの隣といえども、高層ビルがなければ、ショッピングセンターやコンビニもありません。冷房が効いたレストランも皆無で、あるのは現地人が行きつけの大衆食堂のみ。

ベトナム人は日差しが出る前の早朝に露店や屋台で買いものをします。大量の野菜や果物も午後にはほとんど売り切れます。

9:45:小舟に乗ってカンザーへ!

IMG_3658.jpgまさかのおんぼろ船

ここからカンザーへ行く方法は2つ。1つは陸路で行く方法。それほど複雑な道ではないので、グーグルマップを使えば簡単に行くことができます。もう1つはさらに小舟にのって川を渡る方法。後者の方が近いですし、何よりもベトナム旅行らしくていいですね。

ここは少しだけ複雑で、ヘムと呼ばれる路地裏に船乗り場があります、「船=tau(タウ)」なので、現地人に「タウ オー ダウ?(船はどこ?)」といえば教えてくれることでしょう。

IMG_4049.jpg沈みそうな船だが、意外と沈まないのでご安心を

まさかのまさか。
板をしいて男性集がバイクを小舟にのせていきます。これも大義でフェリーというのでしょうかね......。

客のバイクをすべてのせたあとは、自分たちが乗り込みます。バイクで大部分が占領されているので、客は端っこや先端に体育座りして乗ることになります。

IMG_4065.jpg景色は荘厳!

この船は手漕ぎボートではなく、モーターボートなので風を切って走ることになります。雄大な河川をこのおんぼろ船に乗ってわたる。ツアーでは体験できない経験をたくさんできます。

ちなみに、船は確かに古いですが、意外としっかりしています。ただし、水が浸水してきたり、水しぶきがかかるので、お尻をべたっと床にくっつけていると濡れる可能性があります。

IMG_3676.jpgいざジャングルへ!

背の高い水草に覆われたこの幅狭い道も船は走ります。メコンデルタではジャングルクルーズが観光客に人気ですが、それとまったく同じ風景をカンザーで楽しむことができます。

自然の雄大さを改めて知ることができると同時に、南国の雰囲気は抜群。ベトナム旅行に来た甲斐があったというものです。

IMG_3689.jpg落ちないように慎重に

降りるときは、川に落ちないように気を付けてください。ぐらぐらと船は揺れますし、橋渡しの板は非常にもろく小さいので、油断していると危険です。人が降りたあとは、バイクを下ろしてくれますのでしばしお待ちください。

10:00:カンザーに到着!

IMG_3695.jpg果てしなく続く一本道

船から降りてバイクを走って大通りに出ると、そこはもうカンザーです。写真のような一本道がひたすら続きます。この道中に観光スポットになっているマングローブ、モンキーアイランドがあります。途中で右に折れる道があるので、そちらを目指してください。マングローブもモンキーアイランドもしっかりと大きな看板があるので、普通に走っていれば見落とすことはありません。

[local, 198, 200]

ただし、ずっと長い時間高速で走っていると、注意力が散漫して見落とすことも多々あります。途中屋台で休憩を挟みながら走行してください。ちなみに、この道路は制限速度60kmです。それ以上のスピードで走っていると、警察に捕まってしまうこともありますので注意してください。また、バイクは右側走行ですので、3車線あっても必ず右側を走ってください。

IMG_4044.jpgこんな風景もツアーでは見逃してしまう

道中に巡り合うこんな風景。ツアーだとバスを止めてくれませんので、観光客は知ることができません。
是非バイクの旅を楽しんでください。

ちなみにバイクでなくとも、車をチャーターしていくことももちろんできます。旅行会社に頼んでカスタムメイドしてもらうのが手っ取り早いでしょう。

終わりに

この通りはマングローブ、モンキーアイランドと続き、さらにその先にはロータリーがあり、右に進むと4月30日ビーチ、カンザーで唯一といっていい日本人が満足するホテル、カンザーリゾートホテル、そしてシーフードを食べられる市場があります。カンザーの見どころはこれだけですので、せっかく個人で行くのであれば、すべて網羅してみてください。

[local, 30]

著者プロフィール

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ペンネーム: サイゴンの便り
学生時代にベトナムの民話と民族を研究して以来、毎年一回はベトナム旅行を楽しむように。そして、2011年に念願だったベトナムへの移住が決定。現在はトラベルライターとして、ベトナム各地の観光情報を読者にお届けしています。旅行者が寄り付かないようなローカルエリアに住んでいるので、毎日のんびりとした素朴な時間をおくっています。趣味はバドミントン。

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