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これぞベトナム!ローカルエリア「ゴーバップ区」

ホーチミン市内中心を活動の拠点にするベトナム人にとっては、今回紹介するゴーバップ区はベッドタウン的存在。日本でいえば、1区が新宿や渋谷、六本木でゴーバップ区はさしずめ中野区といったところでしょう。プチパリと呼ばれているホーチミンの中心とは裏腹に、ベトナムらしさが残るゴーバップ区。東南アジアらしい光景を求めている旅行者は、是非こちらに足を運んでみてください。

アクセス

IMG_3842.jpgゆっくりと流れる時間を満喫してほしい

ゴーバップ区への行き方ですが、これはタンソンニャット空港からが最も近いです。空港から車で北上すること約20分程度。観光の中心となる1区とは真逆の方向となるので、1区からゴーバップ区までは車で40分程度かかります。ゴーバップ区は観光客向けのホテルはありませんので、最も近い滞在ホテルは空港周辺となります。半日から1日かけてゴーバップ散策を楽しんでください。

ゴーバップ区の楽しみ方

IMG_3854.jpg少なくともツアーで行くようなところではない

ゴーバップ区はツアーが催行しているようなところではなく、また、ガイドブックに載るような名所も一切ありません。

ゴーバップ区の楽しみ方は、

1、町を散策

2、場末カフェを楽しむ

3、お洒落カフェを楽しむ

4、ローカル食堂を満喫

といったもの。特に事前にプランを立てる必要もありません。タクシーに乗って、ゴーバップ区まで行って、適当に下ろしてもらいましょう。そこが旅の出発地点となります。

ワンチョン通りが目抜き通り

ゴーバップ区のメインストリートはワンチョン通り(Quang Trung Street)です。この通りは近年若者向けに開発されて、モダンなビアクラブや大型ショッピングセンターが立て続けにオープンしています。この通りを歩いていれば、流しのタクシーを見つけることも簡単なので覚えておきましょう。

1、町を散策

DSCN5939.jpg町角の床屋さん。100円程度で散髪してくれる

まずは町の散策。ワンチョン通りを拠点に、枝分かれしている道を歩いてみてください。カイチャム通り、ファンヴァンチー通り、タンソン通り、ファンヴァンチウ通りなどはローカル臭満載でおすすめどころ。住宅街に入るたびに新たな発見をすることができます。

IMG_3801.jpg個人で売っているベトナム版パパママストア

町を歩いていると、写真のように果物や野菜を自宅で売っている家々が目立ちます。これもベトナムのローカルエリアでは定番の光景です。ベトナムでスーパーやショッピングセンターがオープンしたのはまだここ最近の出来事。現在でもゴーバップに住む多くの家庭は毎朝自宅近くのパパママストアで買い物をします。ちなみに買い方は日本のように1個単位ではなく、すべて量り売りとなります。とはいえ、信頼関係が築けているところでは、けっこうアバウトな計算も多く「これ全部買ってくれたら○○ドンでいいよ」といったやりとりも聞こえます。

2、場末カフェを楽しむ

DSCN7711.jpg朝から晩まで営業している

写真上のこちら。プラスティックのテーブルとイスを置いただけですが、一応カフェなんです。テーブルの上にチリソースを置いているところをみると、ドリンクだけではなく、食べ物を一品か二品扱っているようですね。または、客が頼んだら近くの食堂でデリバリーを頼むこともあります。カフェ文化は遡ることフランス統治時代の19世紀となりますが、カフェははじめから庶民の習慣に浸透していったようです。このような場末カフェも、昼時は暇なおじさん連中で賑わっています。たいていはコーヒー一杯で何時間も居座っています。トランプや将棋を興じているのがいつもの光景です。

3、お洒落カフェを楽しむ

DSCN3513.jpgどんなローカルエリアでも必ずあるお洒落カフェ

こちらは現地人に人気の「カントリーハウス」というカフェ。ホーチミン1区で活動しているいまどきの若者もみんな知っているお洒落カフェです。ホーチミンのファンヴァンチ(Phan Van Tri)通りには他にもいくつかお洒落なオープンエアのカフェがあります。大きな敷地面積を持つカフェでは、大抵オープンエアと冷房が効いた室内席双方を用意していますが、小さなカフェではほとんど間口を開け放したオープンエア席のみとなります。

もしお洒落なカフェを目指すのであれば、こちらは事前に住所を控えておくのが無難です。

名称:カントリーハウス(Country House)
住所:18C Phan Van Tri St. Dist.Go Vap

4、ローカル食堂を満喫

DSCN5938.jpg衛生面はこの際気にしないというのはいかがだろうか

ベトナム旅行の醍醐味でもあるローカル食堂体験。ゴーバップ区のそれは、1区ではあまり見られないほどローカル色が強いです。その代り、値段も1区よりかなり安いです。それもそのはずですよね。彼らの平均給与は月約300〜500ドル。一杯100円の麺や、一皿70円の皿飯などがここでの平均価格。

DSCN3365.jpg日本では滅多に食べられない珍味も多い

写真上のこちらは何の肉でしょうか。牛肉でも豚肉でも、鶏肉でもありません。......実は犬肉です!

犬肉は中国由来の文化と言われています。ベトナムには中国侵攻時にベトナム北部に中国人が犬食文化をもたらしたといわれています。このゴーバップ区には北部のベトナム人も出稼ぎに多く移り住んでいるので、犬肉を経営しているお店の主人は、大抵は北部の人間です。

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夜のゴーバップ区も熱い!

DSCN3445.jpgレバントー(Le Van Tho)通り周辺の様子

時間がある方は、ゴーバップの夜も歩いてほしいです。レバントー通りの公園沿いには多くの屋台が出没しますし、ワンチョン通りにはゴーバップ最大のナイトマーケットが毎夜開催されます。特に週末は非常に賑わいます。そのほか、夜遅くまで営業しているカフェ、レストラン、ビアクラブ、深夜食堂なども体験していってほしいところ。先ほども説明しましたが、ワンチョン通りにさえ出れば、タクシーはいくらでも捕まえることはできますし、仮に流しのタクシーが見つからない場合は、カフェに入って、コーヒーを飲みがてら店員に電話でタクシーを呼んでもらうことだってできます。

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絶対おすすめのゴーバップ区観光

プチパリはフランス統治時代を象徴する建物が印象ですが、観光客用に少々美化されすぎている気がします。現在の本当のベトナムの姿をみたければ、ゴーバップ区のようなローカルエリアに足を運ぶべきです。きっと絵に描いたような東南アジア特有のほのぼのとした光景の数々に出会えることでしょう。

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著者プロフィール

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ペンネーム: サイゴンの便り
学生時代にベトナムの民話と民族を研究して以来、毎年一回はベトナム旅行を楽しむように。そして、2011年に念願だったベトナムへの移住が決定。現在はトラベルライターとして、ベトナム各地の観光情報を読者にお届けしています。旅行者が寄り付かないようなローカルエリアに住んでいるので、毎日のんびりとした素朴な時間をおくっています。趣味はバドミントン。

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