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タンソンニャット国際空港からホーチミン主要スポットまでのアクセス方法

ホーチミンの玄関口となるタンソンニャット国際空港。税関をくぐって到着ロビーを出たら、そこはもう異国の地ホーチミンです。独特の空気、南国特有の湿気、そして熱烈の歓迎をするベトナム人などなど、旅のビギナー旅行者はちょっとびっくりしてしまいます。また、ホーチミン旅行が初めての方は、どんな方法で市内中心へ移動すべきか、また、ホテルや観光地への市内移動について知っておく必要があるかと思います。今回は旅の基礎情報となる移動手段をご紹介します。

空港からホーチミン市内中心への移動手段

CIMG2177.JPGツアーに申し込んだ場合、現地係員はここで待っていてくれる

到着ロビーを出たら、向かって正面がバス停、左手がタクシーとなります。ベトナムでは知っての通りバイクタクシーも移動手段の一つに挙げられますが、こちらは空港敷地内へ入ることは許されていません。つまり、旅行者が市内へ移動する方法は、バス、もしくはタクシーのいずれかとなります。

バスで市内まで移動

DSCN0021.JPG白とブルーを基調にしたバスは新しい

空港からホーチミン市内中心へ行けるバスは、「152番」バスとなります。ベトナムのバスは、それぞれ車体に番号がふられていて、それによって行き先が変わります。しかし、ご安心ください。空港発着のバスは、実はこの152番バスの一種類だけです。なので、空港に止まっているバスに乗れば間違いありません。152番バスは空港⇔ベンタイン市場前バスターミナル間を往復しています。ホーチミン観光の象徴ともいえるベンタイン市場が目の前にあるので、すぐにでも観光したい気分にかられるかと思いますが、まずはホテルへチェックインすることが優先ですね。少しの間我慢してください。

所要時間:30分
料金:5000ドン

タクシーで市内まで移動

CIMG2183.JPG緑の車体カラーのマイリンタクシー

到着ロビー左手を歩くと、タクシー乗り場があります。ここでは信頼できる政府公認のタクシー会社のみ乗り入れが許されているので、基本はどれに乗っても問題ありません。ただし、有名どころでいえば「ビナサン」、「マイリン」の2強。できればいずれかに乗りたいところです。タクシーに乗ったら、必ずメーターがゼロになっているかを確認してください。

また、タクシーで気を付けなければならないのが白タク。周辺を歩いていると「市内に行くのか?乗せていってやるぞ」と声をかけてくるベトナム人がいます。料金は最初は安く言って、あとから高額のお金を請求してくるのがいつものパターン。また、直接目的地へは向かわず、頼んでもいないのに観光スポットをぐるぐると回って、最後に「観光案内したからチップをくれ」と高圧的な態度をとってくる輩が絶えません。このような車には絶対に乗ってはいけません。

所要時間:30分
料金:20万ドン

徒歩で市内まで移動

空港と市内の歩き方

タンソンニャット国際空港からホーチミンの1区までは、約7キロ離れているので、そうそう往復することはできません。もし事前にこの中間地点に行きたいカフェやレストランなどをピックアップしているのであれば、最初に訪れるのがベストといえるでしょう。タクシーは市内の名所間移動であれば安いですが、長距離になると少し高く感じる場面も出てくるでしょう。

一方市内観光は二人以上の場合は、タクシー、もしくは徒歩と割り切ってしまってもいいでしょう。事前に徒歩で行ける距離を調査しておくのも大切になるかと思います。

歴史を感じるベトナム最大の都市「ホーチミン」

IMG_7635.JPG市民劇場と背後に建つカラベルホテル

ベトナムはもともと分断国家だったのは周知の通り。1960年から1975年まで実に15年続いたベトナム戦争は、まだ記憶に新しいもの。軍人よりも民間人の死者が圧倒的に多かった悲劇の陸戦争として世に知れ渡っていますね。そのホーチミンも現在は著しく発展を遂げている成長国の一つ。市内中心部では発展を誇示するかのように、近代的なビルや高層マンションが建ち並ぶようになりました。現在ベトナムは日本のバブル期を彷彿させる時代に突入していて、不動産は高騰し、人々は浮かれ、ディスコ、ボーリング、カラオケ、ビリヤードなどに興じています。

フランスの面影を残す一面も

ベトナム戦争がはじまる前、ホーチミンは南ベトナムとしてフランスがこの町を作り上げました。約80年フランスによる植民地時代を送り、フランス領インドシナとはその時代を指します。当時はフランスがさまざまな文化をホーチミンにもたらしました。例えば食事。現在でもベトナム人は、フランス人が伝えたコーヒーを毎朝飲み、フランスパンのサンドウィッチ「バイン・ミー」を頬張り、ステーキと併せて食べるのはご飯ではなく必ずパンです。そして建築。フレンチコロニアル様式の建築物は、ホーチミン市内にもいくつもあります。その代表は市民劇場、中央郵便局、聖母マリア教会、人民委員会庁舎です。町を歩けばプチパリ気分に浸ることができるのも、ホーチミンの魅力の一つです。

IMG_8181.JPG人民委員会庁舎

市民劇場から徒歩一分、レックスホテルの向かいにある人民委員会庁舎。近くでの写真撮影は禁止されており、傍に監視しているセキュリティーに止められます。写真撮影する際は離れてください。また、夜になると美しいライトアップがされます。こちらも旅行者必見です。

市内の移動方法を一挙紹介!

タクシー:ホーチミン市内の移動は、まずはこちらが基本。ベトナムは長距離列車以外電車がないので、どこへ行くにもタクシーが必要となってきます。ただし、前述したように、白タクには気を付けなければなりません。有名なタクシー会社と同じマークをマグネットで車体につけていたり、最近は手が込んでいて、一見しただけでは見分けがつかない場合もあります。タクシーは初乗り1万ドン程度から。

バス:市内を循環しているバスは数多くありますが、ベトナム語が分からない旅行者が短い滞在期間でこちらを乗りこなすのは、ちょっと現実的ではありません。もし乗るのであれば、ベンタイン市場前バスターミナルから複数のバスが発着していますので、こちらに乗って、乗務員に目的地を写真などで見せて、最寄り駅で下してもらうようにしましょう。もちろんそれも少々難易度は高めです。ただし、料金は非常に安く、終点まで行っても6000ドン程度。庶民の強い味方です。

バイクタクシー:ほとんどが個人事業なので、当然トラブルも多くなります。例えば無茶な走行で旅行者が怪我をしてしまったり、交渉した料金とは別にチップを請求されるなどです。ただし、悪いことだけでもありません。渋滞しているときでも、車の間を縫ってすらすらと走ってくれますし、タクシーと比べると料金も半値以下です。もし一人の旅行であれば、バイクタクシーを一日チャーターするのもありです。ベトナムらしさを求めるなら、こちらもおすすめの移動手段といえます。

シクロ:こちらは移動手段というよりは、観光用の乗り物。それほど遠くまで行くことはできなく、せいぜいベンタイン市場からサイゴン川までが限界となります。外国人観光客しか乗らないので、料金も割高。上記移動手段の中では最も高額となります。試しに乗りたい方は、一区間だけ試乗しましょう。


バイクタクシーとシクロはどちらも乗車する前に料金を交渉しなければなりません。日本人はなかなかこれができないようなので、最初はある程度ぼったくられるのを覚悟した方がいいかもしれませんね。ホーチミン観光をしていくうちに、徐々に相場が分かってきますので、そしたら適切な交渉ができるようになります。

IMG_3042.JPGベトナム伝統の三輪人力車
IMG_2741.JPGバイクタクシー。気の合う運転手を見つけよう

主要ホテルまでのアクセス方法及び所要時間

日本人旅行者が滞在するホテルがあるエリアは、いくつかに絞ることができます。ホーチミンでは外国人向けのホテルは同じエリアに密集していますので、各アクセスはエリアごとに覚えておきましょう。

ドンコイエリア

IMG_1382.JPGカラベルホテル

ドンコイエリアは市民劇場を拠点とするホーチミン市の中心。昼夜問わず外国人旅行客が行き交う観光のメッカ。周辺には4つ星から5つ星の高級ホテルがすべて徒歩圏内に建ち並んでいます。代表はシェラトン、カラベル、パークハイアット、ルネッサンスリバーサイド、マジェスティック、メリディアン、ロッテレジェンド、レックスなど。すべて日本人旅行者にも人気のファイブスターホテルとなります。

タンソンニャット国際空港からドンコイエリアのホテルまでは、タクシーで約30分程度。料金は約20万ドン〜30万ドン。バスで行く場合は、空港→ベンタイン市場バスターミナル→ドンコイ通りとなります。バスターミナルからドンコイ通りまでは徒歩もしくはタクシーでの移動。徒歩10分〜15分程度なので、町の見物がてら散歩するのもいいでしょう。

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ベンタイン市場周辺エリア

DSCN5768.JPGベトナム最大規模の市場

ベンタイン市場周辺のホテルは、主に3つ星から4つ星となります。日本人旅行者にはシルバランドホテルが一押し。高級感漂う4つ星ホテルで、ベンタイン市場周辺に2棟建っています。また、市場から徒歩5分程度で、ホーチミン一の客室数を誇るホテルニューワールドが見えます。カジノ併設の豪華5つ星ホテルです。

タンソンニャット国際空港からベンタイン市場まではタクシーで約30分程度、料金は約20万ドン〜30万ドン。市民劇場へ行くにも、こちらのベンタイン市場に行くにも距離的には変わりありません。

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バックパッカー街

IMG_4155.JPG目抜き通りブイビエン通り

バックパッカー街には一泊1000円〜2000円程度の安宿が多く並んでいます。高級ホテルは唯一リバティホテルが建っていて、こちらは中国人観光客に人気。日本人の中にも節約したい人、バックパッカーの雰囲気を味わってみたい人は多いかと思います。そんな方は、こちらに一泊されてみてはいかがでしょうか。実際日本人も多くこの界隈に滞在しています。

タンソンニャット国際空港からバックパッカー街までは、所要時間約40分、料金は30万ドン程度です。

上記で紹介したホテルエリアはすべてホーチミン中心の1区にあります。ドンコイエリアからバックパッカー街までも、歩いて20分から30分程度と十分許容範囲内。こうしてみると、ホーチミン広いといえど、実際観光するエリアは狭いことが分かりますね。

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主要観光地までのアクセス方法及び所要時間

IMG_0625.JPG約4000の店が並ぶといわれるベンタイン市場

タンソンニャット空港から、主要観光地へ直接向かわれる方もいらっしゃることでしょう。午前中に到着した場合は、チェックインまでの時間を観光で潰すこともできますね。

タンソンニャット空港からタクシーで30分圏内

聖母マリア教会:フランス統治時代に建てられたネオゴシック建築の最高峰。二本の尖塔がシンボルマークで、赤レンガの壁面の前で結婚写真を撮る新郎新婦を毎日見ることができます。

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中央郵便局:マリア教会の横に建つ施設。現在でも現地人にとっては郵便局として機能しています。また、内部にはお土産コーナーもあるので、旅行者にとってもおすすめのスポットの一つ。

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統一会堂:1975年4月30日、北ベトナムの軍隊が戦車でフェンスを破って侵入したベトナム戦争終結の場であり、旧大統領官邸。現在も重要な国際会議はここで行われています。

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戦争証跡博物館:ベトナム戦争当時を映したジャーナリストの写真を展示している博物館。日本人ジャーナリストの写真も展示されています。

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ベンタイン市場:ベトナムといえば市場、と考えている人も多いことでしょう。4000以上の店が建ち並び、朝から夕刻まで売り子の元気な声が響き渡ります。袖を引っ張られて少々強引に店に誘導してくる女性もいますので、買う気がないならなんとか切り抜けましょう。

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タンソンニャット空港からタクシーで60圏内

チョロン:ベトナム最大の中華街。現在でも40万人程度の華人が住んでいると言われています。華人によってはベトナム語を話せない方もいて、中国語が飛び交う場面もしばしばみられます。チョロンではビンタイ市場、チャータム教会、天后宮、青空市場などが観光スポットです。

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タオディエン地区:2区にある高級住宅街。在住欧米人が多々暮らしていて、まるで西洋にいるかのような建物、ショップ、レストランが並びます。ここで暮らす人々はみなさんセレブ。そんな彼らの優雅な生活風景をのぞくのもいいでしょう。また、近年はガイドブックにも紹介されるようになり、プチパリに浸れるおすすめエリアとなっています。

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フーミンフン:7区にある高級住宅街。韓国人を中心に、日本人やマレーシア人といったアジア圏の人々が多く暮らしています。中心までのアクセスの良さから、日本人駐在員も多くいます。高級レストランや、大型ショッピングモール、サイゴン川に沿って広がる芝生など、ベトナム人にとっては休日にカップル、友達、家族で過ごしたいエリアとなっています。

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DSCN6404.JPG2区タオディエン地区
DSCN7463_R.JPGチョロンは5区と6区にまたがる
CIMG1056.JPGフーミンフンの高級住宅

著者プロフィール

著者写真

ペンネーム: サイゴンの便り
学生時代にベトナムの民話と民族を研究して以来、毎年一回はベトナム旅行を楽しむように。そして、2011年に念願だったベトナムへの移住が決定。現在はトラベルライターとして、ベトナム各地の観光情報を読者にお届けしています。旅行者が寄り付かないようなローカルエリアに住んでいるので、毎日のんびりとした素朴な時間をおくっています。趣味はバドミントン。

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