ベトナムのお金事情 お得に両替するための基礎知識

ベトナム旅行で欠かせない知識の一つが「どこで両替するべきか」というもの。日本に住んでいると、外国通貨に両替する機会などありませんし、両替といえば基本は銀行です。しかし、ベトナムでは銀行だけではなく、いくつもの商店で両替することができます。買い物の際にお金を両替できて便利ですが、ぼったくりのトラブルもありますので、両替する際は慎重に。

今回はベトナムの通貨における解説と、両替事情をご紹介します。

ベトナムの通貨は「ドン」

IMG_3886.JPG写真は最高額紙幣の50万ドン札

まずは基礎的な通貨に関する解説です。

ベトナムの通貨単位は「ドン(dong=VND)」。金額の後ろに「d」などと表記されます。数年前までは幅広く流通していた硬貨も、2016年の時点ではほとんど見られなくなりました。現在は200ドン、500ドン、1,000ドン、2,000ドン、5,000ドン、10,000ドン、20,000ドン、50,000ドン、100,000ドン、200,000ドン、500,000ドン札が流通しています。

ベトナムは度重なるインフレーションによって、貨幣価値が下落。日本と比べるとゼロの桁が異なるので、日本人は注意が必要です。よく値段表記のさいに、「10k」などと、「k」が表記されますが、これはゼロを3つつければいいので、10kの場合は10万ドンとなります。

また、使える場所は限られますが「USドル」も流通していますので使用が可能です。しかし、買い物する際は「ドン」の方がレートは良いです。

両替する方法

ベトナムの貨幣価値はお世辞にも高いとは言えません。国内しか流通していませんので、日本に持ち帰っても両替はできませんし、他の国でも使うことはできません。ベトナムに再度行く機会がないのであれば、現地で使える分だけ両替するようにしてください。現地で両替する方法は、「空港」、「銀行」、「ホテル」、「両替商」、「ゴールドショップ」の5か所となります。しかし、為替レートが異なり、それぞれメリットデメリットがあるので、ここで学習しておきましょう。

「空港」での両替は最小限で

CIMG2126.jpg旅行者が見る最初の両替所

空港の到着ロビー付近には、両替所がいくつか並んでいます。旅行者がベトナムに降り立って最初に見かける両替所となります。両替所によってレートは大した差はないので、空いている窓口を利用して問題ありません。

近年はレートは銀行レートを基準に合わせているので、手数料を上乗せされても、それほど町の両替所と変わるわけではありません。ただし、「お金を節約したいから、1ドンでもレートがいいところで取引したい」と考える旅行者は、ここでの両替は最低金額にしておきましょう。タクシーで町の中心地まで行き、そこで両替所を探すといいでしょう。ハノイ、ホーチミンともに5千円も両替すればお釣りがきます。

「銀行」は使い勝手が悪い

10797463656_b4777deae6.jpg安心はできる両替方法

続いて銀行ですが、こちらは正直使い勝手がよくありません。銀行の支店であれば、おおよそ外国通貨の両替は可能ですが、パスポートの提示を求められることがあります。基本パスポートはホテルに預けているので、コピーで対応してくれるかは不明です。また、レートはあくまでも無難。良くもなく悪くもありません。なぜなら、民間の両替商はこの銀行レートを基準に考えているからです。

ただし、信頼度で言えば、ほぼ100%安心できます。レートをぼったくられる心配もありませんし。それが何よりのメリットではあるのですが、その代り、銀行は現地人で混み合っていますので、時間が勝負の観光客は待たされるのが辛く感じることもあるでしょう。

金庫に最も近い「ホテル」

CIMG2511.jpgフロントの電光掲示板でレートを表示しているところも

ホテルも銀行に続いて安心できる両替先です。ぼったくりがない代わりに、手数料が若干他より高くつきます。両替後にレシートを渡されますが、手数料として別途天引きされている場合もあれば、レートに上乗せされている場合もあります。これはホテル側に確認するしかありません。

ホテルで両替するメリットは、ホテル内なので、怪しい人物に背後を気にする必要がないことです。大金を両替したら、周囲の目を気にしなければなりませんね。強盗に遭う可能性もあります。ホテルで両替すれば、一旦部屋に戻って、セーフティーボックスに必要以上のお金は預けておくことができます。ですので、大金を両替する方向けと言えるでしょう。

誰もが利用する町の「両替商」

IMG_9534.JPGマネーエクスチェンジャーと呼ばれる両替商

「マネーエクスチェンジャー」、「マネーチェンジャー」の看板を見かけたら、こちらは民間の両替商です。レートは両替商によって変わります。近年は度重なる円安で、両替商の中には日本円を欲しがらない店もあります。そういったところでは、あえてレートを悪くして、日本円を引き取らないようにしています。あからさまにレートが異なる店に遭遇したら、その手の店だと思ってください。

両替商はハノイやホーチミンの町中でよく見かけます。特にホーチミンのドンコイエリアに多く並んでいます。徒歩圏内に数軒点在しているので、一番いいレートの店を見つけてください。また、観光客でしばしば小額紙幣をチップとして窓口に渡す人がいますが、これは特に必要ありません。

儲かっているところはかなりレートがいい「ゴールドショップ」

DSCN4596_R.jpg旅行者にとっては穴場

東南アジア旅好きの人にとっては定番ですが、ビギナー旅行者にとっては、「ここでも両替してくれるの?」と少々驚く穴場。それが「ゴールドショップ」です。その名の通り、金を売っている店なのですぐに分かります。ハノイ市街地、ホーチミンのベンタイン市場界隈にあります。ベトナム人の中では、むしろ両替商と言えばゴールドショップ、というくらい定番でもあります。

その魅力は何といっても良質なレートです。すべてとは言いませんが、儲かっている店ほどレートがよく、その利率は両替商以上です。現地在住者は決まって一つか二つ、良質なレートを提供してくれる店を知っているので、ネットで調べてみるのもいいかもしれませんね。

両替の交渉はできる?

これは知る人ぞ知る情報ですが、実はベトナムでは両替時、レートの交渉もできます。主に両替商とゴールドショップで交渉することができ、最初にいくら両替するかを伝えて、電卓をもってして交渉を開始します。ただし、小額では交渉の余地がないので、基本は5万円、10万円クラスと考えてください。

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