長距離バスの乗り方(ホーチミン拠点)

「長距離バスを乗りこなすことができれば、アジア旅行が一層おもしろくなる」。アジア通の旅行者はみなさん口を揃えてそう言います。ベトナムを含め、東南アジア諸国はまだまだ交通インフラが整備されていないので、日本のようにどんな遠くても新幹線で一本、というわけにはいきません。バスで地道に行くことがほとんどです。

そんなベトナムにおけるバス旅の方法を今回はご紹介します。ホーチミンを拠点に、どのようにバスチケットを手配し、どこまで行けるのか......。是非ご覧ください。

主要バスターミナルはミエンドン

CIMG1725.jpgミエンドンバスターミナル

ホーチミンで最も大きなバスターミナルが「ミエンドン・バスターミナル」。南部、中部、北部、ラオス国境までの長距離バスが随時運行しています。現地人を含めて、バックパッカー、外国人旅行者ともに最も利用されているバスターミナルです。西側方面にはミエンタイバスターミナルがありますが、そちらはカントーやミトー、チャウドックといったメコンデルタ地方方面へ行くバスターミナルとなります。行く方面によって使い分けてください。

CIMG1746.jpgミエンドンバスターミナル内

ミエンドンバスターミナル内左右には民間のバス会社の受付窓口が並んでいます。窓口の係員が「あんたどこへ行くの?」、「こっちは安いよ!」などといって呼び留めようとしてくるのは、日本とはまったく異なりますね。窓口にはそれぞれバスが行く方角もしくは目的地の張り紙があります。それを見てバス会社は選ぶようにしましょう。ただし、同じ行き先でも、バス会社が異なれば品質も異なります。異なる大きな点は2つ。1つはバスの形態。これは寝台バスか、シート型のバスかです。長距離でシート型はかなりきついので、寝台バスが運行していることを基準に選ぶのもいいでしょう。もう1つは、バス自体の清潔さです。車内がほこりまみれであったり、冷房が壊れていることもままあります。ただし、こればかりは乗ってみないと分かりませんし、バスチケットを買わないと、バスが泊まっている停留所に入ることができません。東南アジア旅行は運も必要ということです。

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名称:ミエンドン・バスターミナル
住所:292 Dinh Bo Linh St. Dist.Binh Thanh.
行き方:タクシーの運転手に伝えてください。ホーチミン中心から若干離れているので、徒歩では不可。

旅行者に人気のバス会社「フンチャン」

CIMG1656.jpgオレンジの車体が目印

ホーチミンの町を歩いていると、写真上のようなオレンジの車体のバスが走っているのをよく見かけます。こちらは民間バス会社最大手の「フンチャンバス(Phuong Trang)」です。主に長距離移動を主軸として、ホーチミンから各方面へ発着しています。外国人旅行者に最も支持されているバス会社であり、その理由は「清潔」というもの。冷房完備で、行き先によっては寝台バスも完備。値段はほかのバス会社に比べると若干高いものの、それは200円、300円程度の差。旅行者にとっては気になりません。

CIMG1657.JPG専用ターミナルが設けられているところもある

フンチャンバスに乗る方法は2つ。1つは先に紹介したバスターミナルのフンチャンバスの窓口で買う方法。ただし、これはあまりおすすめしません。窓口はたくさんあるので、まず見つけるのが困難ですし、中には似た名前のバス会社もあり、うっかりと間違って買ってしまうこともあるかもしれません。もう1つは、フンチャンバスの窓口オフィスで買うことです。こちらが旅行者の定番。場所は外国人が行き交うデタム通り。ここでバスも発着しているので、チケットを買ったら、当日はこのデタム通りからバスに乗ることができます。

ホーチミンから行けるおすすめエリア

CIMG2560.JPG寝台バスの車内

ここで紹介するのは、ホーチミンを拠点に行ける旅行者おすすめの観光エリア。長距離バスを使えばどこまでも行くことはできるのですが、短期滞在の日本人旅行者向けに、1泊2日~2泊3日で行けるエリアに絞ってご紹介します。

ブンタウ 推奨:日帰り~1泊2日

IMG_3155.JPGキリスト像から見る絶景

ブンタウはホーチミンから90分~2時間のバス旅。近年は高速道路や国道も整備されはじめて、渋滞さえなければ比較的短時間で行くことができるようになりました。ブンタウはホーチミン人にとっては最も近い海水浴場として人気で、在住日本人の間でも気軽に行けるビーチスポットとして親しまれています。シーフードにナイトマーケット、常夏のビーチといった南国気分に浸りたい方におすすめ。日帰りでも楽しめます。

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メコンデルタ地方 推奨:日帰り~1泊2日

IMG_5009.JPGカイラン水上マーケット

メコンデルタ地方の要所はミトーの玄関口、カントー、チャウドック、カーマウ、フーコック島といったところ。カントー以降は日帰りでは行けませんので、要一泊以上となります。フーコック島はホーチミンのタンソンニャット空港から空路で行くことができます。
ツアーでジャングルクルーズやココナッツキャンディー工場の見学が体験できますが、こちらはミトーとベンチェーになり、メコンデルタの玄関口と呼ばれるエリアです。ここまでなら日帰りでも可。

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ムイネー 推奨:1泊2日~2泊3日

IMG_3466.JPGホワイトサデューンの幻想的な光景

バスで6時間で行けるムイネーは、ヌクマムの特産地であり、砂丘がある港町。外国人ではロシア人が一足早く観光地として足を踏み入れたことで知られています。現在では多くの欧米人が行き交うリゾートエリアと化しています。新鮮な魚介を食べ、砂丘で遊び、港の香り漂う町を歩く。ベトナムらしい光景の数々に出会えることでしょう。ちなみに、宿泊施設の多くは独立したバンガロータイプなので、プライベートの時間を優雅に楽しむことができます。恋人夫婦におすすめのエリアです。

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ダラット 推奨:1泊2日~2泊3日

DSCN9029.JPGフラワーガーデンにて

標高1400mの山の麓にできた町ダラットは、かつては未開拓地域で少数民族が豊かに暮らす自然のエリアでした。その後フランスがホーチミンを統治下に置き、フランス軍人の保養地として開拓されたのが歴史のはじまりです。町を見渡せばフランス風のヴィラや駅が並び、プチパリを楽しむことができます。現地人にとっては新婚旅行先として人気があり、「花の都」、「恋人の聖地」といった美しいキャッチがしばしばつけられます。ホーチミンからバスで約7時間程度。ひと眠りしている間に到着します。

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ニャチャン 推奨:2泊3日~

IMG_9230.JPGニャチャンビーチの様子

最後はベトナム最大のビーチリゾート、ニャチャン。バスだと約11時間と長旅を覚悟。ビーチを見渡すと、現地人よりも欧米人旅行客が多いほど。周辺はリゾート化されていて、多国籍レストラン、ラグジュアリーホテル。ナイトマーケットにシーサイドナイトバーなどなど、何日居ても飽きることはありません。1日ビーチでゆっくりするのもいいですし、テーマパークのヴィンパールランドやホンチョン岬、泥温泉、仏教寺院、滅びたチャンパ王国の残した聖域、離れ小島など、観光スポットも盛りだくさんです。バスが嫌な人は、列車で9時間、飛行機で60分で行くこともできます。

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